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Europe Watch

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3月5日

移転のご連絡

突然ですが、ブログの移転を決断しました。
 
一年間お世話になったMSN、
 
1. 写真を多く載せられること
2. 英文でブログを書くことを検討していたので、国際的に開かれたサイトであること
 
などを考えて選んだのですが、使い勝手があまりよくないなとずっと思っておりました。結局2は実現しておらず、最近は特に動作が重くなったこともあり、このたび思い切って移転をすることにしました。
 
移転先はこちらです。
 
これまでコメントいただいていた方、リンクを貼っていただいていた方、RSSリーダーにご登録いただいていた方、お手数をおかけして申し訳ありませんが、これに懲りずにぜひ今後とも移転先にも遊びに来て下さい。
 
なお、このブログは今後更新はしませんが、過去ログもあるので、当面そのまま残しておくつもりです。よろしくお願いします。
 
3月3日

砂漠の豪雨

アラブ首長国連邦UAEのドバイに住む友人から、メールと写真が届いた。

これがその写真。

 

 

年に一度か二度しか雨が降らないというドバイ。たまに雨が降ると珍しくてみんな仕事を中断して窓から外を眺めるというほど。そんな乾燥した土地にまとまった雨が降って、あっという間に洪水となり、多くの道路や家が浸水したらしい。で、どれほどの豪雨だったかというと・・・

 

全部で30mmの降雨量だったという話。

  

日本の集中豪雨なら一時間で降ってしまうほどの量である。雨に弱い砂漠の国のエピソード。

3月1日

携帯電話のマナー

日本に比べると、ヨーロッパは公共の場所での携帯電話の使用に寛容だ。たとえば列車の中。ユーロスターやイギリスの電車の中では、あちらこちらで座席にいながらにして携帯で話す人が目に付く。日本なら「デッキに出てお話ください」とアナウンスが流れるところだが、こちらでそんなことをしている人はほとんど見かけない。日本のマナーを当たり前と感じている人は違和感を感じるのではないだろうか。
 
私の感覚では、別に人の話し声そのものはどこからでも聞こえてくるわけで、そのうちの誰かが電話で話しているからといって、大きな声でさえなければさして気にはならない。というわけで、私は列車内の携帯電話使用容認派である(ただ、けたたましい着信音(Ring tone)は迷惑だが)。日本はやや神経質すぎないかと思ったりもするのは、日本を離れている期間が長いゆえか、はたまた、ヨーロッパの携帯事情が日本より数年遅れているということなのか。二、三年もすれば、車内での携帯電話使用は控えましょう、なんていうキャッチフレーズがこちらでも出回る日が来るのかもしれない。
 
 
今日のイギリス英語
mobile = ケータイ。mobile phoneで携帯電話。「モーバイル」と発音する。"Ring me on my mobile."「ケータイに電話して」。 アメリカではcellまたはcellphoneが一般的(cellular phoneの略)。
2月27日

パリの強盗

今日27日はドイツやルクセンブルグはカーニバル・デイで祝日だが、イギリス、フランスは関係なし。朝早いユーロスターでパリに。夕方の列車で戻るという日帰り出張。パリの天気は曇り、気温は56度といったところ。

 

パリのオフィスに着くと、そこで働く同僚の女性があいさつにやってくる。見ると腕に怪我をしている。土曜日の夜、車を運転していて、車上強盗にあったのだそうだ。窓を叩き破られてバッグをひったくられ、そのときの格闘で腕に怪我をし、小指を骨折したという。被害にあった場所はSt. Denis(サン・ドニ)。先日パリで最初の暴動が勃発したところだ。

 

サン・ドニには大きな国立競技場があるが、そこでラグビーの国際試合が当日行われており、道は大渋滞。渋滞を避けるために抜けようとした道で被害にあったとのこと。女性一人の車をグループで囲んで狙うという悪質な犯行で、警察によれば同じころに同じ場所で似たような被害が頻発したらしい。周囲にはたくさん人がいたそうだが、誰も助けてくれなかったという。

 

被害にあった後の警察の手続き、病院の手続きなどがとても煩雑で、怪我をしてショックを受けているのに、何度も何度も同じことを説明せねばならず、非常に面倒だと彼女はこぼしていた。縦割りのお役所主義はどの国も似たようなものなのだろう。なお、疑り深い事情聴取からは、大統領選を来年に控え、暴動の起きたエリアでの犯罪発生率を減らしたい現行政府の意向も微妙に絡んでいる様子も伺える。

 

ともあれ、やはりパリ周辺部の治安はまだまだ予断を許さないようだ。

2月24日

航空会社安全度ランキング

世界の主な航空会社284社の安全度ランキングがニューズウィーク(2月8日号)で発表されている。普段飛行機を利用することが多い人にとっては気になるランキング。トップ10を見てみると・・・

 

  1. Lufthansa ドイツ
  2. British Midland イギリス
  3. British Airways イギリス
  4. Air Canada カナダ
  5. KLM オランダ
  6. Continental アメリカ
  7. Qantas  オーストラリア
  8. Lufthansa Cityline ドイツ
  9. Fin Air フィンランド
  10. Delta アメリカ

 

私もよく利用するLufthansaがトップなのはうれしいし、おおむね欧州勢ががんばっているようだ。Qantasは映画「レインマン」で、ダスティン・ホフマン扮する自閉症の男が、死亡事故がないQantas航空以外は飛行機には乗らないとごねてトム・クルーズを困らせるシーンで有名に。ちょっと意外だったのは3位のBA。故障とかトラブルが多いような気がしていたのだが、このランキングよく見ると会社の規模や社歴が長いこと、なども評価の一つになっているため、大きくて歴史の長い会社が上位に来やすい。歴史が長いほうが事故や非常時への対策の経験も豊かということらしい。なお、日本の航空会社は、

 

12. ANA

50. ANK

62. JAL

 

となっている。規模の大きさではBAにひけをとらないJALだが、機体年齢が高いことなどで全体評価は低い。ちなみに一つ上の61位はマルモ航空(スウェーデン)、63位はスロヴェニアのアドリア航空。うーむと考えてしまう順位である。

 

では、ワースト5を見てみよう。

 

279    TAAGアンゴラ航空 

280    タジキスタン航空

281    ミアット・モンゴル航空

282    ミャンマー航空

283    ヘリオス航空 (キプロス)

284    アリアナ・アフガニスタン航空

 

ということで、 まあ分かるような気がする。特にヘリオス航空は、昨年夏の謎の墜落事故で一躍有名になった。

 

今日の英語

Flying Dutchman = さまよえるオランダ人。元々は戯曲やオペラに登場する、海で遭難したオランダ人船長の幽霊(もしくは幽霊船そのもの)のことだが、後にオランダの名サッカー選手、ヨハン・クライフのあだ名となり、さらにKLMオランダ航空の愛称にもなる。航空会社の愛称としては不吉な気がするが、しゃれが効いてて個人的には好き。

 

2月23日

Don't give me wrong!

Give という単語を使った表現は多いが、どちらかというと、カジュアルな会話で使われることが多いようだ。イギリスに住むようになってから覚えた表現としてはこんな例がある。

 

  • Give me a shout. = 声をかけて。呼んで。

使用例: Give me a shout when you go out. 

 

  • Give me a ring. = 電話して。指輪ではない。Give me a call も通じるが、ring がよりイギリス的。

  •  Give me a lift. = 車に乗せて。アメリカだと Give me a ride. となる。

  •  Don’t give me wrong.  = 誤解しないでくれ。これは、まず教科書には出てこないが、やはりよく使われる便利な表現。

  

以上、英国ネイティブっぽいこなれたカジュアル表現ということで、使ってみてください。

2月22日

ハードスケジュール

私のイギリス人同僚のスケジュールをちょっとトラックしてみた。

 

2/13   午前UK、午後 スウェーデン

2/14   一日スウェーデン、夜UKに戻る

2/15   午前UK、午後ドイツ

2/16   一日ドイツ、夜UKに戻る

2/17   一日UK

2/18   土曜

2/19   日曜 午前中仕事、午後オランダへ

2/20   一日オランダ、夜UKに戻る

2/21  一日フランス、夕方電車でドイツへ移動

2/22  ドイツ

2/23   ドイツからUKに戻る

 

といった具合のスケジュール。私もかなり出張は多いほうだが、ここまでハードではない。彼はれっきとした家庭を持つイギリス人男性である。フットワークの軽さが信条で、周囲もそれを期待しているのだが、本人いわく ”There is no life.” 「もう会社やめたい」との愚痴も聞かれる。私もドイツにいた頃、月曜パリ日帰り、火曜ルクセンブルグ車で日帰り、水曜ミラノ日帰り、などという無理をしたことがたびたびあったが、短期間での移動、滞在を繰り返すと心身ともに非常に消耗するもの。彼は飛行機での移動が多すぎて最近耳の内圧がおかしくなって来ているという。ご自愛あれ。

 

今日のイギリス英語

fortnight = 二週間。イギリスではよく目にする表現。

退院

幸いにして、息子の体調は入院二日目にはかなり改善し、三日目には無事退院となった。まだ多少足元がふらつくなど完全ではないが、食欲もあり、よく笑う元の表情が戻ってきた。あまりにもあっさり元気になったので少々拍子抜けするほど。みなさん、お騒がせしました。

 

娘のほうもまだ本調子ではなく、今日も学校を休んだが、こちらは幸いさほどこじらせずに済みそうだ。先週の彼女のHalf-term Holiday(学期中の中間休み)はだいなしになってしまったが。

2月20日

息子の入院

もうすぐ二歳になる息子が調子を崩したのは月曜。私が出張で北欧にいるときだった。妻から嘔吐と下痢が激しいと聞かされ、最近はやっているインフルエンザのたぐいかと思ったが、三、四日で治るだろうと考えていた。火曜日の時点では熱も高く、何を食べても戻すか、下痢となってしまう状態。水曜になり、まだ下痢と嘔吐が続くが熱は下がり、やや上向きの兆候が見えたのだが、木曜の夕方になり再び体力が低下したようだ。自力で立ち上がれず、まったく元気がない状態。この日私は午後ずっとマーケット・リサーチ会社とのミーティングで出払っており、夜帰宅途中の車の中で容態の悪化を知る。翌朝金曜に午前中PRエージェンシーとのミーティングを終えてから、近くのGPに連れて行こうと電話をするが留守番電話ばかりでらちがあかず、結局午後に、遠いが日本人向け診療所の予約が取れたので、午後会社を休んでそこに向かった。

 

しかし、日本人の医師に言われたのは、「インフルエンザだと思われるので、なるべく水分を与えて様子を見ましょう。今話題のタミフルは副作用が疑われるので小さな子供にはなるべく与えないというのが医学界の趨勢。イギリスのGPに行っても同じ事を言われて返されるだけでしょう。明日もう一度来てください。そのときの進行具合によって今後の治療方針を考えましょう」とのこと。この時点で息子の体重はおそらく2kgも落ちており、大人で言えば10kgを5日間で失ったようなものだ。目に見えてやせて衰弱している。意識も半混濁状態。これでも様子を見るしかないのかと、仕方なく、そして明日は息子が少しはよくなっているようにという期待を抱きながら家に戻る。なお、この時点で娘も39度近い熱を出し、嘔吐がある。A型インフルエンザとの診断。Calpol  (薬品名Parcetamol) という、イギリスでもっともポピュラーな熱冷ましだけ処方される。

 

そして土曜、衰弱した息子には回復の兆しはなく、また遠路を日本人診療所へ。食べたり飲んだりする元気もなく、もう点滴をしてもらわねばだめだろうと医師にお願いするが、「確かに脱水症状が出ていて思わしくないですね。でもここには点滴の設備はありません。家庭で水分を与えてください。拒否反応などが起こる可能性もある点滴はイギリスでも最後の手段で、簡単にはやってくれませんよ。ここが日本なら入院ものでしょうが、こちらでは救急病院で運がよければ一晩泊めてくれるかも知れません。でも、長時間待たされますよ。それでも行くというなら紹介状を書きましょう。一時間待ってください。

 

果たして、その紹介状を手に再び遠路を戻って自宅近くの救急病院へ。時刻はもう夕方。何時間も待たされるという悪名高いNHS(国営)の救急病院だが、受付をすると意外にも待つほどもなく診察室へ通され、看護士に状況を説明。すると重大さに気づいたのかすぐに医師が大勢集まってくる。意識が朦朧としている息子にみんなが呼びかけて反応を見る。反応がない息子の名前を必死で呼びながら妻は目に涙をためている。脱水が激しいということで、すぐに点滴、そのまま数日間の入院ということになった。幸い命に別状はないようだが、もっと早い時点、たぶん木曜に容態が悪化した時点で適切な処置を施すべきだったのだろう。

 

ここで全面的に責められるべきは当然ながら親である私であるが、しかしながら日本人診療所の医師のコメントに私は危うい思い込みを見て取った。その医師はこう話した。「日本なら即入院しているところだが、医療に対する考え方の違いで、イギリスでは簡単に入院させない。だから地元のGPや救急病院に行っても自宅療養を勧められるだけです。だから様子を見ましょう」と。しかし、結果は逆だった。息子の状態を一目見てまずいと思ったイギリスの医師はすぐに点滴を開始、そのまま入院の措置を取った。もしその日本人の医師が日本にいればやはり、入院措置を取ったのではないだろうか。それが日本では常識だから。それを、「ここはイギリスだから」という思い込みで自宅療養を勧めることの危うさ。日英の間には微妙な医療現場の常識、治療方針の違いがあることは当然。その狭間にいる在英の日本人医師は、時にイギリスの常識の中での治療方針判断を迫られるのだが、日本人医師の考えるイギリス医療の常識というものにはときに間違った思い込みがあるというひとつの例ではないだろうか。

 

もし、私と妻が点滴をしてくれるよう日本人医師にお願いしなければ、そして再び自宅に彼を連れ帰ってむなしい努力をもう一日続けていたらどうなっていたのか。医療でさえ、いざというとき頼りにできるのは自分の判断だけなのだという厳しいレッスンだった。

 

結局、土曜の夜は私は病床の息子の隣で夜を明かすことに。妻はやはり病気の娘を休ませるために自宅へ。今晩日曜の夜は私が自宅、妻が泊まりだ。私や妻も発症こそまだしていないが同じインフルエンザに感染している可能性が高いという。ここで我々までダウンしたらどうなるのか。こういう時は海外にいることの心細さ、実家の両親などの助けのありがたさを痛感する。

 

 

今日のイギリス英語

E&A : Emergency and Ambulance 救急病院のこと。

2月18日

医療制度

 もうすぐ2歳の息子が今週体調を崩し、ずっと下痢と嘔吐を繰り返している。熱はもう下がったものの、ぐったりしてなかなか病状が回復しない上、娘までが熱を出したため、今日は急遽仕事を午後だけで終えて、午後二人を病院に連れて行った。どうもインフルエンザのようだ。

 

医療は海外で暮らす人にとって最大の悩みである。特に小さな子供を持っていると心配は絶えない。医療保険制度は国によって異なり、アメリカのように国民皆保険制度が存在しない国もあれば、イギリスのようにイギリス在住者は医療費は原則無料という国もある。それぞれ弱点があり、アメリカは保険が自費になる上、その保険料が異様に高いので、貧困層を中心に保険に加入できない人が多い。そうした人は医療が受けられず、社会問題化している。

 

一方イギリスは、NHS (National Health Service)という機関があり、たとえ外国籍であっても長期滞在者、永住者の医療費は無料である。その結果、NHSの病院はいつも満杯。貧困層や移民の患者も多く、入院待ちで数ヶ月なんていうのもざら。これが国の医療費負担の増大を招き、国庫は破綻状態。NHSの病院で働く医師や看護士の待遇は低く抑えられ、医療サービスのレベルも低い。イギリスに長く住んでいた会社の先輩は、かつて小さな息子さんが深夜の急病で救急病院に連れて行ったが、すでに満杯。廊下で5時間も待たされたというひどい経験もしている。

 

こうした結果、イギリスではプライベート診療が発達。これは高い料金を取って高い医療サービスを提供するもので、国の保険は効かないので目玉が飛び出るような請求をされる。NHSがあてにならないため、お金がある人はこちらを利用することになる。

 

今回の私の息子の場合、まず地元の医院に電話をしたがすぐに予約はとれず、仕方なくかなり遠くにある日本人向けのプライベート診療所に連れて行く羽目となった。

 

今日のイギリス英語

GP (General Practitioner) = 一般医。日本でいう町医者のようなものにあたるか。イギリスは主治医制をとっており、引っ越してきたら地元のGPに登録し、主治医を決める仕組みとなっている。GPがまず患者の一次受けを行い、それでも解決できない場合、スペシャリスト(専門医)を紹介してもらえる。直接専門医にかかることは原則できない。GPでの医療は無料だが、GPの医師はみな薄給だといわれる。

2月17日

空港の数

少し前に、よく外国人に助けを求められるという話をこのブログで書いたが、今回のコペンハーゲン空港でもあった。彼は中国人と思われる青年。パリのシャルル・ド・ゴール空港へのエール・フランス便に乗りたいのだが、ゲートが分からないらしい。まったく英語ができないようで、身振り手振りでチケットを見せながら一生懸命話し掛けてくる。ゲート案内スクリーンの下まで一緒に行って、A4だと英語で教えてあげるが、これが通じない。仕方ないのでA”スーだと、わずかに知っている中国語で言うと見事に通じたようで(マージャン用語もまれに役立つときがある)、“Thank you“といかにも片言の英語で言われ、なんと握手まで求められた。外国慣れしていない、純朴な中国の好青年。

 

ところで、神戸空港がオープンした。反対運動も多かったようだが、神戸は私の妻の実家があるので、個人的に里帰りに便利である。「関西三空港時代」という見出しなどが新聞には見られ、多すぎるという批判も当然あるようだが、私の感覚ではそれ以前に東京が少なすぎるのでは?と感じる。先進国の大都市圏では三つくらい空港があっても普通である。人口八百万人のロンドンではHeathrow, Gatwick, Stanstead, Luton, Cityと五つの国際空港があるし、ヒースローはさらに拡張すべく第5ターミナルと新たな滑走路を建設中。NYJFK, LaGuardia, New Arkと三つの国際空港といった具合だ(確かJFKは第9ターミナルまであったはず)。

 

東京は空の便が悪すぎるし、選択肢も少なすぎると私は常々思っている。ヨーロッパの場合、それぞれの空港が網の目のように欧州各国を結び、一点に集中しすぎず、選択肢も多い。たとえばヒースローからデュッセルドルフの便がいっぱいなら、代わりにケルンやドルトムントに飛んで電車やタクシーでデュッセルに入るといったことができるのである。インターネットの利点として、どこかのサーバーや回線がダウンしていても、それら障害を迂回して相手に届くという仕組みがあるが、それに少し似ている。日本では成田がだめだとどこにも行けない。

 

 

もちろん、税金の無駄使いがあってはいけないが、近い将来アジアにも大航空時代がやってくるのはわかっていること。今のうちに東京も手を打っておかないと極東の辺境になってしまうのではないだろうか。

2月14日

カーテンを閉じないスウェーデン

今日はスウェーデンのマルモという町に来ている。ここはストックホルムからは600km南、海峡をはさんでデンマークのコペンハーゲンと隣り合っている。ロンドンからコペンハーゲンに飛び、そこから車で、数年前に開通した海峡にかかる大橋を渡って国境を越え(パスポートチェックも何もないが)、20分ほどでマルモ市内である。気温は氷点下数度といったところで、雪もほとんどなく比較的マイルド。

 

二年前のやはりこの時期にストックホルムに滞在したときは氷点下20度という寒さ。雪が薄く地表を覆い、港は完全に凍っていた。昼間は天気がよかったもののダイヤモンドダストが舞いきらめく天気。それ以来スウェーデンは私にとって「白い国」という印象がある。

 

二年ぶりに訪れたスウェーデンとデンマークは、文化的にはドイツの影響が濃い。建物の様式、町並みは北ドイツにそっくりだし、ジャガイモにソーセージというスウェーデン料理もドイツ風。単語もドイツ語とそっくりな単語が多い(空港だとデンマーク語、ドイツ語、英語の順で、Udgang = Ausgang = Exit, Ankomst = Ankommen = Arrivalなど)。昨年はノルウェーのオスロに何度かとフィンランドのヘルシンキに一週間ほど滞在したが、これらの国のほうが独自色が強く、ドイツの影響はやや薄かったように思う。

 

ただ、一方でスウェーデンはアメリカ商業資本がドイツよりも浸透しているようにもみえる。セブン・イレブンもあるし、ファーストフードレストランも多く、ショッピングセンターの雰囲気もアメリカ風だ。全体として、物質的豊かさと合理性、機能的で優れた工業デザインが融合した国という印象。

 

あと、家々を見ていて感じたのが、カーテンを閉じていない(カーテンがない)家が妙に多いこと。どこもやわらかな間接照明で照らされた部屋の中が外からよく見える。たとえ閉めていても薄いレースのカーテン程度で、分厚いカーテンで部屋を完全に隠している家はほとんどない。昔ドイツに住んでいるときに、ドイツ人は薄いカーテンを閉じるがオランダ人はカーテンをかける習慣がないと聞いたことを思い出した。スウェーデン人もそうなのだろうか。

2月12日

ブルーベル鉄道

もうすぐ二歳に近い息子は一歳のときから大の乗り物好き。電車、バス、飛行機、パトカーといった乗り物を見ると大興奮。上の娘が小さい時とはまったく異なる好みであり、わずか一歳の子供でも、教えてもいないのに男女性差が明らかなことに驚く。相変わらず雨が降らない異常乾燥のイギリス。この週末も天気は崩れそうにない。というわけで、ロンドンから南に約一時間のSussex 州にあるBluebell Railway(ブルーベル鉄道)という、蒸気機関車を走らせている観光鉄道に乗りに行った。

 

春になるとイギリスの田舎で草原一面の可憐な青紫の花を咲かせるブルーベル。それにちなんだ鉄道の名称はあの機関車トーマス “Thomas The Tank Engine”の走る架空の路線名と同じ。どちらがオリジナルなのかは不明だが、夏の週末になると本当に機関車トーマスとその仲間たちが走ることで知られている。

 

煉瓦造りの駅舎にゆっくりと滑り込んでくる蒸気機関車。石炭の燃える匂いとくすんだ音の警笛、やわらかいスチームの温かみ。客車の椅子はすべてニスの塗られた木でできており、お尻が沈み込むやわらかさのクッションが年代を感じさせる。

 

窓からは遠くになだらかな丘の稜線を臨み、手前には、広い草原に放牧される羊の群れ、真紅の乗馬服を着て乗馬を楽しむ人々など、古きよき英国をまざまざと感じさせる田園風景が広がる。春になればブルーベルが線路の両脇に花を咲かせるのだろう。片道半時間少しの時代錯誤。

 

初めての機関車に興奮する息子の横で、癒される私だった。
 
 
2月9日

愛称と本名

英語圏の人のファーストネームは省略された愛称で呼ばれることが多い。普段の生活でも本名ではなく愛称を使っている人も多い。そういう人は名刺などでも愛称を印刷するので、しばらくしてから本名が別にあるのだと気が付くこともある。ただこちらの場合、使われる名前のパターンが日本よりも少ないせいか、愛称が自然と決まっている。代表的なものを挙げてみると:

 

本名 à 愛称

Robert à Bob, Rob

William à Bill, Will

Henry à Harry

Barry à Baz

Anthony à Tony

Nicholas à Nick

Andrew à Andy

James à Jimmy, Jim

Philip à Phil

Stewart à Stew

Samuel à Sam, Sammy

John à Johnny

Richard à Rick, Dick, Ritchie, Ricky

Elizabeth à Liz, Beth, Betty

Katherine à Kath, Kate, Kathy  (Catherine と綴るのはフランス風)

Susan à Sue, Susie

Sarah à Sally

Caroline à Carrie

Christian (), Christine(女)à Chris

Alexander(), Alexandra(女)àAlex 

 

という具合にきりがない。

昔、仕事でみんながずっとBillさんと呼んでいる人がいたのだが、名刺を見るとWilliamと書かれており、頭が混乱していた会社の人がいたことを思い出した。

 

そういう私も実は、ずっとNickだと思っていた人のパスポートを見ると本名がNicholas だと知って少々驚いたということがあるが、これは英語圏の人にとってはごく当たり前のことで、むしろ普段使っている名前が愛称ということの方が多いくらい。

 

Philという名前をずっと公の場で使っている友人がいるが、彼によればPhilipと本名であらたまって呼ばれるのは母親にしかられる時だけなので、どうも落ち着かないということだった。

 

ただし、愛称に見えるが実はそれがそのまま本名として登録されるというパターンもあるので、そこは注意が必要。

2月8日

国ごとに見るホテルの違い

週間前に行ったセミナーが好評であったため、第二回目が開催される運びとなった。場所はレディングの近く。プレゼンターの私は翌朝が早いので、今晩はホテルに泊まることにした。

 

ホテルも国ごとに個性が出るところである。たとえば日本のホテルの特徴をあげれば、宿泊料金を部屋ではなく頭数で取ること、スリッパと浴衣、歯ブラシが備え付けられていること、ブロードバンドが無料で使えること、大浴場があることなど。料金前払いというのもこちらでは見たことがないが、日本ではビジネスホテルを中心に結構ある。

 

イギリスのホテルは古い建物が多く、極端なところでは床がきしんだり、傾いていたりする。じゅうたんはたいがい重厚な色と前時代的デザイン。部屋には湯沸かし器とティーセットが備え付けられており、クロゼットにはCorbyのズボンプレッサーがある。これらはイギリスならでは。あと、これは欧米ならどこでもそうだが、スリッパ、寝巻き、歯ブラシはない。私は外泊の時、スリッパと寝巻きを持ってくるのをよく忘れて困ったものだ。

 

ドイツやオランダのホテルは小規模でもモダンでシンプルな近代的デザインのホテルが多いのが特徴。インテリアも凝っており、かなりおしゃれでもある。ただ、バスルームには湯船がなくシャワーだけということが多い。私がよく泊まるホテルはガラス張りの円筒形のシャワールームが部屋の端にあり、そのいでたちはさながらSF映画に出てくる人体実験用の透明カプセルのようだ。日本だとここまでモダンなインテリアはある特定の種類のホテルくらいだろう。

 

フランスのホテルも古いところが多いが、最近はホテルチェーンのAccorグループが躍進しており、格安ビジネス系のIbis、やや高級路線のNovotelSofitel などがポピュラー。これらはみな近代的な設備が売りだ。

  

アメリカのホテルは、東海岸の大都市を除けば、とにかく部屋が広いのと、朝食がたらふく出てくるのが特徴か。ネット接続は早くから普及していたが、ブロードバンド化では日本よりも遅れている(ヨーロッパよりはずっとましだが)。モーテルが多いのもアメリカならでは。ヨーロッパにはないスタイルだ。

 

 

今日のイギリス英語

Shower cubicle:シャワーを浴びるためだけに仕切られたスペース。

 
第 1 张,共 9 张

Ikushima Taro

职业
地点
兴趣
8年半の欧米勤務後、昨年帰国。日本への同化に四苦八苦している二児の父です。